プロポリスとローヤルゼリーは何が違う?

プロポリスもローヤルゼリーもミツバチが作り出すものですが、原料や用途、生成方法などが異なるまったく別の物質です。
この記事では、主にプロポリスとはどんなものなのかに焦点を当てながら、ローヤルゼリーとの違いをご紹介します。

ローヤルゼリーとは

ローヤルゼリーは、働きバチが花粉や蜜を食べ体内で消化・合成した後、咽頭腺から分泌する物質です。
毎日2000個もの産卵を続ける女王蜂のために作られる、特別な食糧でもあります。
乳白色をした粘液状の物質で、女王蜂や王台に産みつけられた卵から孵化した幼虫に与えられるために、別名「王乳」とも呼ばれています。
ローヤルゼリーはミツバチにしか生成できず、0.1gにも満たない体重のミツバチ一匹から採取できる量はごくわずかのため、非常に貴重な成分なのです。
ローヤルゼリーには各種ビタミンをはじめ、アミノ酸やミネラル類などが含まれています。
また、他の物質には存在しない特有成分などを加え、およそ40種類もの成分を含んでいます。
女王蜂の成長や産卵を支えるだけでなく、人の身体にも有益な栄養価の高い食品でもあるのです。

プロポリスとは

プロポリスとは、ミツバチがさまざまな樹木から集めてきた樹脂や花粉に、唾液と蜜ロウなど自らの分泌物を混ぜて作り出す物質です。
ニカワ状の物質で、黄緑色から暗褐色まで、多様な色をしています。
なお、蜜ロウはミツバチの下腹部から分泌された脂肪が固まったもので、ロウソクなどの材料に用いられます。
そもそもプロポリスは、ミツバチが巣の補修に使用するものでもあります。
ミツバチはプロポリスをワックス状にし、巣にできた穴や隙間などを埋めるため、単なる補修材と思われていました。
しかしプロポリスに含まれる成分は外敵の侵入や雨風から巣を守り、病原菌の繁殖を防ぐという大きな役割を担っているのです。
そのため、ミツバチがプロポリスを使う最大の目的は、巣を無菌状態に保つことといわれています。
プロポリスは巣の入り口だけでなく、内側の通路にも使われています。
通路を狭くし、外敵の侵入を防いだり巣の内部の温度を一定に保ったりするためと考えられています。
巣の壁の隙間に抗菌効果の高いプロポリスを塗り、腐敗や微生物の害から巣を守っているのです。
巣の密度や湿度が高いにも関わらずカビが生えないのは、この処置によるものといえるでしょう。

プロポリスには強力な殺菌作用がある

「天然の抗生剤」とも呼ばれるプロポリスには、強力な殺菌作用があるのが大きな特徴です。
一つの巣の中に、多いときでは5万匹を超える仲間と生活するミツバチにとって、巣の内部の衛生状態を保つのは非常に重要です。
たとえば、巣に外敵が侵入したとき、多数のミツバチが蜂毒を用いて殺し、死骸は通常巣の外へと運び出されます。
しかし、死骸が大きく運び出せない場合には、外に捨てることをあきらめ、死骸をプロポリスで覆うのです。
プロポリスで覆われた死骸は腐敗せずミイラ化し、無菌・無害状態が保たれるといいます。

また、ミツバチ一匹がやっとくぐり抜けられるほど狭い巣の出入り口にも、プロポリスが厚く塗られています。
この処置によって、外敵や有害物質が巣に入るのを防いだり、ミツバチの体についた菌の殺菌をしたりすることになるのです。

ミツバチは4200万年前から、ローヤルゼリーやハチミツ、花粉などを活用して集団生活を続けてきたとされています。
中でも強力な殺菌作用のあるプロポリスを利用することで、環境の変化に合わせて進化する必要がなかったと考えられているのです。

プロポリスに含まれる主な成分

プロポリスに含まれる成分は、主にフラボノイドやアミノ酸、ビタミンやミネラルなどの物質です。
これらの成分は、原産地の樹木や季節、ミツバチの飼育方法などにより異なります。
ブラジルやオーストラリアで採れるプロポリスにはユーカリが、ヨーロッパではポプラが原料に用いられるのが一般的とされています。
これらの植物は抗菌効果や抗炎症作用、免疫力を向上させる効果が期待できる成分の含有が豊富といわれています。

まとめ

ローヤルゼリーは女王蜂の餌のため、プロポリスは外敵、細菌から身を守るために作られているものです。

どちらの成分も蜂の体内で作られ、古くから健康食品として使われていて、高い栄養価をもった成分です。
ローヤルゼリーのもつアミノ酸と、プロポリスのもつ強い抗酸化作用を賢く使い分け、健康的で活き活きとした毎日を目指しましょう。